セロジネとその仲間の、特徴は?
ヒマラヤ山脈の麓からニューギニアまで東南アジア一帯に広がる着生蘭です。日本では白い花を咲かせる寒さに強い初心者向けの蘭として名が通っていますが、実は600種以上の原種を有する一大グループです。大きく区分すると耐寒性のある北方系と温暖な気候を好む南方系に分かれますので、ここでは一般的な寒さに強い北方系についてお伝えします。
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ヒマラヤ山脈の麓からニューギニアまで東南アジア一帯に広がる着生蘭です。日本では白い花を咲かせる寒さに強い初心者向けの蘭として名が通っていますが、実は600種以上の原種を有する一大グループです。大きく区分すると耐寒性のある北方系と温暖な気候を好む南方系に分かれますので、ここでは一般的な寒さに強い北方系についてお伝えします。
基本的に春咲きですが、品種によっては一年の間に2回開花するものもあります。
品種によってサイズは異なりますが、バルブが大きくパンパンに太っている瑞々しい株を選びましょう。最初から小ぶりなバルブの場合、開花するとしても花数が少なくなります。
多くの蘭と比べ一番の違いは水やりです。蘭の一種である事に違いはないのですが、年間を通して植え込み材料を乾かす必要はありません。冬期であっても、水苔の表面が少し乾いてきたら鉢底から抜けるくらいタップリと水を与えます。低温には強い植物なので、屋内の5℃以上の場所であれば越冬可能です。むしろ暖かすぎると花芽がダメになってしまう場合がありますので注意しましょう。
春から秋にかけての栽培ポイント
遮光ネット(30~40%)を張った下で、屋外に出します。朝から日が当たり、風通しの良い場所が好ましいです。
外気最低温度が10℃を超えたら屋外に出せます。それまでは、室内の窓辺で管理しましょう。逆に室内への移動は秋が深まり朝10℃を下回るようになったら室内に取り込みます。
基本的に水が大好きです。春と秋は水苔をよく観察し、表面が乾いたらタップリと与え、真夏は株の体温を下げる意味も含め1日に2~3回の葉水が有効です。
新芽が動き出す4月中旬から規定倍率に薄めた液体肥料を1週間から10日に1回の頻度で9月末まで与えます。それと並行して油かす系の固形肥料を1ヶ月に1回取り替えながら5月から7月と9月に与えます。
常に水分があるのでナメクジが付きやすいです。新芽や新根、花芽などの柔らかい部分が狙われやすいので、予め定期的にナメクジの捕殺剤を活用すると有効です。また風通しが悪いとカイガラムシが付く場合もありますので、その場合は専用殺虫剤で駆除し、その後少しでも風が通るような工夫をするとよいでしょう。
花が終わって新芽が動き出す春に行います。他の蘭に比べ水を多く与えるため水苔の傷みが早いです。原則として2年に1回の植え替えがお勧めです。また水が好きなので、乾きにくいプラスティックの鉢に水苔を使って植え付けるのがよいでしょう。バークでも構いませんが、水やりが更に忙しくなります。
水が大好きな蘭ですが、鉢皿に水を貯めるのは避けましょう。根腐れの原因になります。この蘭は新鮮な水を頻繁にもらうのが好きなので、面倒と思わず草花感覚でまめに水を与えてください。また寒さに強い蘭ですが、一方で暑さを嫌う種類があります。真夏は葉水を繰り返し、少しでも株の体温を下げてあげるとバルブの生長がよくなります。
ピュア ホワイト
セロジネ クリスタータ ホロレウカ
Cal. cristata fma. bololeuca Pure White
須和田農園 江尻光一
千葉県